令和6年度千葉県公立高校入試について①

鎌取・おゆみ野・誉田の学習塾 大桜塾です! 

1ヶ月ほど経ってしまいましたが、7/19に令和6年度の入試についての改善案が発表されました。

今回はなぜ改善案が発表されたのか、令和5年度入試で起きた出来事から振り返っていこうと思います。

令和5年度入試で何が起きたのか

 2023/3/8に小金高校で情報開示請求があり、答案を確認したところ採点の誤りが発覚。翌3/9に他の受検者についても確認したところ、複数教科で複数名にわたる採点の誤りが発覚。
 これを受け、同様の誤りがないか、合否に影響することがないかを確認するため、全公立高等学校において学力検査の答案の一斉点検を実施。

簡単に言うと採点ミスがあったという事です。

発覚した全容

誤りのあった学校数(件数)

 県立高等学校:92校/120校(計870件)、市立高等学校:6校/7校(計63件)

誤りの内容

 正解と不正解の誤り(503件)、小計・合計の誤り(321件)、配点・部分点の誤り(109件)、計933件

合格とすべき受検者を誤って不合格としていた学校数(人数)

 県立高等学校:4校5名、市立高等学校:1校1名

県立津田沼高等学校(2名)
県立松戸高等学校(1名)
県立柏中央高等学校(1名)
県立成田北高等学校(1名)
千葉市立稲毛高等学校(1名)

つまり本来合格だったはずの生徒6名が不合格となる事態が起こってしまいました。

どんな問題でミスがあったのか

 採点ミスは5教科すべてで起きていました。

 最も多かったのが国語の大問4の(4)のⅡの問題。文章中からことばを「抜き出す」問題です。この問題だけで32件の採点ミスがありました。国語は言葉をまとめる問題なども多く、学校ごとに採点基準が設定されている問題もありますが、これは書き抜き出す問題なので答えは決まっています。しかしそれでも多くのミスが発生してしまいました。

 次に多かったのは理科の大問9の(3)の問題。この問題では30件の採点ミスがありました。この問題は解答が漢字指定ではなかったのですがひらがな含まれていたものが不正解となっていたようです。

 数学では、プラス・マイナスの符号が間違っているのに正解になっているものまであり、数学は配点が大きい問題がある分影響は大きかったと言えます。

それより前の年は大丈夫だったのか

 令和5年度入試の採点ミス発覚を受けて、去年の試験についても調査を行ったところ、3校で36人、計40件の採点ミスが発覚。
この採点ミスによる合否への影響は「なし」との発表。
 再点検を行ったのは全4校。その他の学校はすでに解答用紙を廃棄していたため再調査ができなかった。

つまりほとんどの学校は採点ミスがあったかすらわからず、今回のように合格者が不合格になっていた可能性があるという事です。但し解答用紙の保管期限は1年、保管後は速やかに廃棄すると定められており、逆に再点検ができたことは奇跡的だったとも言えます。

以上のような出来事があったため、採点の抜本的な改善が必要があることは言うまでもありません。

こうして改善案が発表されました。改善内容の詳細は次回まとめていきます。

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